Rouet × Life Report vol.1
2015年 11月 17日
かけがえのない瞬間を重ねる南阿蘇の暮らし
絵画を軸に造形アーティストとして活躍する馬場美樹さん。
建築家として熊本と東京を行き来するご主人と1歳の長男との3人暮らしです。
結婚を機に南阿蘇に居を移して以来5年。
美樹さんの創作活動は、これまで以上に素直で美しい作品を生み出し続けています。
美樹さんの暮らしを彩るのは、南阿蘇の豊かな自然が薫る何気ない草花たち
1歳半になる愛息Mくんと、たっぷりのフルーツとともに少し遅めのブランチ
ふたりが拠点を阿蘇にした理由
建築家として4年間の海外勤務を経て、帰国と同時に結婚を決心していたというご主人。
その頃熊本で美術教師として働いていた美樹さんも結婚生活は
ご主人の故郷である東京に拠点を構えるものだと思っていたとか。
そんなふたりが阿蘇で暮らし始めたきっかけは、
ご主人が美樹さんの実家のある熊本を訪れた時のこと。
滞在中に美樹さんに案内された阿蘇の水源の美しさにご主人が心を動かされたのです。
「きれいな水があれば人は生きていける、という根本的な部分に深い安心感を覚えました。
そこからですね、一度熊本を知ってみるのもいいかなって考えが変わったんです」
とご主人。「阿蘇は空港も近いし、東京には通うことだってできる。何より阿蘇ののんび
りとした時間の中で暮らしてみたいと思いました」と語ります。
南阿蘇での暮らしをはじめて1年後の2011年。
東北大震災が起こり、ご主人は仕事で東京を訪れる度に食べ物はもちろん、
普段の生活を送るだけでも細かい部分まで気を配らなければならない日常を体感します。
そうした中で一層熊本の暮らしが大切に思えて来たと言います。
ダイニングテーブルの使い込まれた風合いにも「自然に馴染むものが好き」という美樹さんらしさがにじむ
リネン素材のオーバーサイズのシャツは、『ルーエ』のメンズラインのアイテム。袖をた
くしあげて気張らないこなれた雰囲気の着こなしに
デッキで日向ぼっこが日課の愛犬たねは、数年前友人宅に迷い込んできたところを保護。
飼い主は見つかったものの縁あってそのまま譲り受けたとか
夫婦で携わったショップ『Grün』を巡る縁
「暮らし始めた頃の阿蘇は周囲に知り合いもいませんでしたが、
今では足を運べば、自然と顔見知りが顔を合わせる、
そんなわが家のような空間にも恵まれています。
1年前に長男が生まれてからは、今まで以上に話しかけてくれるようになった
近所の方とのコミュニケーションも楽しいです」と微笑む美樹さん。
この春にはご主人が店舗デザインを、美樹さんが店のロゴマークを考案した
ショップ『Grün(グリューン)』がオープン。
店を経営する店主のIさんは、以前美樹さんの個展を見て
その世界観に魅了されたと言います。
完成した店には美樹さんの七宝焼きのアクセサリーも並んでいます。
「夫婦で携わらせていただいたお店には確かに愛着もありますが、
それ以上にアイテムのラインナップが素敵です。
ご主人がリノベーションを、美樹さんがロゴマークを手掛けた『Grün』のエントランス
今年の9月から大好きな友人のブランド『ルーエ』の服も並ぶようになりました。
時には『ルーエ』の洋服に私のブローチがコーディネートされていることも。
なんだかうれしいのと同時に不思議な感覚です」と話す美樹さん。
南阿蘇の自然と温かな人との繋がりが育んだ美樹さんの飾らない自然体の日常。そこには、折り重なる満ち足りた瞬間が幾つもの美しい層を描き出していました。
美樹さんの作品である七宝焼きのアクセサリーも並ぶショップ『Grün』にて
【着用アイテム】
シャツ/¥18360
リネンの風合いが心地いい『ルーエ』のメンズラインのシャツ。程よく身体が泳ぐサイズ
感は、あえて女性が着ることで身体のラインを美しく見せる効果も。
ストール/¥12960
リネンとウールの生地を織り交ぜたストールは、巻き方によってさまざまな表情を見せる
アイテム。シンプルな秋冬ファッションに取れ入れるだけでポイントになる優れもの
ショートスリーブトップス/¥19440
メンズライクな生地感と女性らしいVネックのバランス、程よい長さの袖や首元と袖まわ
りの幅広の切り替えなど、計算されたディティールが秀逸!
取材協力
『Grün(グリューン)』
Address:熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陰3641-9
Tel&Fax: 0967-67-3700
Open~Close:11:00~16:00
HP:grun-aso.jp
文 : nakajo asuka
vol.2へつづく
by rouet-jp
| 2015-11-17 17:35
| Rouet×Life Report